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ジュリアン・ハクスリー『宗教と科学:新しいボトルに入った年代モノのワイン』
■ジュリアン・ハクスリー『宗教と科学:新しいボトルに入った年代モノのワイン』
『Religion And Science: Old Wine In New Bottles』 (Julian Huxley)
訳文
■第一章
(要約) 科学の理論を発展させることで、宗教を含めた統一的なパラダイムを構築できると考え、物質から精神に至る一元的な理論を主張する。
■第二章
(要約) 無機層、有機層、心理層の3層からなる宇宙観を提示する。人間の発生後、今日の進化は、心理的なものが支配的になってきている。
■第三章
(要約)
精神に対して外的な宇宙全体を、『神』という概念で表現した上で、精神の内側の、精神の働き方を分析する。我々の内側には、動物的な潜在意識が根底に存在
し、その上に、知的、社会的な、人間の精神が存在しする。それらの矛盾と調和が、内部に共存している。
■第四章
(要約) 精神が持つ矛盾に対して、より高次の調和を示す事が、宗教の果たすべき役割であると提言する。
■第五章
(要約)人間は理性の力を発揮しなければならない。批判を受けない宗教は誤った方向性を持つ傾向があり、科学は、宗教の方向性を批判する立場で、宗教と協
力すべきである。
■第六章
(要約)多様化する社会の中で、宗教は科学を基礎とすることで、その有用性を発揮し続けることができる。また、そうすることが、今後の人類のために必要な
のだと結論付ける。
脚注
サマセット・モームのトラベラーズ・ライブラリに入っている科学評論で
ある。原文の難解な箇所は私の実力を超えており、誤訳が含まれるだろう。気付いた点はご指摘頂きたい。ハックスリー氏の著書、『進化とは何か(Evolution In Action)』も是非一読を。
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